毛嚢炎について

施術にあたってのご注意

ひげ脱毛やVラインは毛嚢炎になりやすい!

毛嚢炎ってご存知でしょうか?
毛穴の奥にある毛嚢(毛包)が炎症を起こしている状態です。
毛嚢は毛穴の奥にあり毛根を包んで保護する役目があります。
一見ニキビの様にも見えますが、
毛嚢炎は黄色ブドウ球菌や表皮ブドウ球菌が主な原因
であり、毛穴に皮脂が詰まってアクネ菌により発症するニキビとは違います。

黄色ブドウ球菌や表皮ブドウ球菌は皮膚に常在する菌の一種で、普段は何の害もないのですが、何らかの理由で毛穴が開いたり、脱毛によって免疫力が落ちたりすると毛嚢まで侵入して炎症を起こします。
表面に見えるぶつぶつは丘疹で、その中でも膿がたまったものは膿疱と呼ばれます。

よくある例が、
・除毛道具が清潔じゃない
・カミソリの刃が古い
・皮膚の環境が不衛生
そう、皮膚を痛めない・肌を清潔に・毛の流れに沿った脱毛処理・除毛後のケア
これがとっても大切です。

毛嚢炎の症状
■炎症が出る・・・赤くひりひり
 皮膚の表面だけでなく毛穴の奥深くまでダメージが広がっています
 膿疱に触れるとおできのような硬さがあるかも?
■炎症がでない・・・
 感染だけしている状態で、あまり目立たず痒みや痛みも少なめ

毛嚢炎ができるのはヒゲのように体毛が密着しているところ、蒸れて汗や汚れが付着しやすいワキやVIO皮脂の分泌が多いおでこや背中すすぎ残しの多い膝やふくらはぎなどです。
当然男性だけでなく女性も発症します。特にVIOは皮膚も薄いので要注意です。

発症のしくみからわかるように、毛嚢炎は人から人へ感染することはめったにありません。ただし毛嚢炎を発症している部位で触れ合うのは刺激になるので避けた方が無難です。
VIOの毛嚢炎は性行為によって皮膚が刺激されるのはもちろん、汚れが付着して悪化する恐れもありますので完治するまでは避けてください。

なぜヒゲ脱毛後に毛嚢炎を引き起こすのか?

毛嚢炎を起こす主なきっかけはムダ毛の自己処理です。
私も肌が弱かったので10代の中学・高校時代は自己処理のカミソリ負けで、今思えば、脚は毛嚢炎になっていたなと思います。カミソリで剃毛した後の、毛穴が赤くプツプツして痛痒い、あれです。
・カミソリは、表皮を薄く削ぎ、細かい傷をつけてしまいます。
・毛抜きは毛穴に大きな負担をかけて形をゆがませてしまいます。
・ワックスも原因となることがあります。
・除毛クリームは皮膚のたんぱく質を溶かしてしまいます。
いずれも皮膚にダメージを与え、バリア機能を破壊します。そうなると肌から水分が逃げたり、雑菌などの異物が侵入しやすくなったりするのです。
要は誰でも毛嚢炎になる可能性はあるのです。
光脱毛で毛嚢炎が出来るメカニズムもこれと同じで、
光を照射する→
ムダ毛の黒い色が吸収して高熱を発す(レーザーで70℃くらいになるほど!)→
毛穴の黒いものだけでなくその周辺皮膚にも熱が広がってダメージ
これがバリア機能を下げる原因となり毛嚢炎を起こしやすくします。
もちろんクリニックですと毛嚢炎を防ぐために照射そばから冷却し施術後も十分にクールダウンの時間を取ります。また毛嚢炎を防ぐステロイドの処方もあります。
それでも、帰宅してからのアフターケアが不十分だと毛嚢炎になってしまうのです。

光を照射した部位を手でペタペタ触るのは厳禁!
手には雑菌が付着しやすいのでバリア機能が衰えているところを触ると毛穴に入り込んでしまいます。
※ヒゲ脱毛後はつい触りがちなので気を付けましょう。寝ている間も要注意!髪の毛が触れる場合は後ろや後頭部で縛るなどします。

よくあるのが焼け残りというダメージを受けた毛根から離れたヒゲを自分で引き抜く行為です。雑菌の付着だけでなく皮膚への刺激にもなります。決して触らないように!
自然とぽろぽろ抜け落ちるのを待つのが無難です。

もっとも誰しもが必ず光脱毛で毛嚢炎を起こすわけではありません。
元々、皮脂の分泌量が多かったり乾燥などで肌の水分量が少なかったり、免疫が下がっていたりすると毛嚢炎にかかる確率が高くなります。
さらに女性は生理の影響でホルモンバランスが崩れ、敏感肌に傾いた時にかかりやすくなります。

毛嚢炎ができてしまった!治療方法は?

もし毛嚢炎ができてしまっても、ほとんどは何もしなくても1週間ほどで治ります。
赤みやヒリヒリした痛みがあったり、1週間経っても治らない場合は皮膚科(VIOであれば婦人科や泌尿器科)のあるクリニックで診てもらいましょう。
主な治療方法としてステロイド剤や抗真菌薬の軟膏、抗生物質の内服薬が処方されます。ただしステロイド剤には炎症を抑える効果がある反面、免疫作用を抑制します。
使用時は必ず医師の指示に従い、過剰に塗らないように注意しましょう。

毛嚢炎を悪化させないためには常に清潔に保つことが必須です。
汗をかいたら洗顔やシャワーで洗い流します。
下着や寝具など直接肌に触れるものも汚れが付着しないように洗濯したり、日光で干したりしましょう。
タオルやスポンジでこするのは厳禁です!!!

皮膚への刺激もできるだけ避けます。
とくにひげ脱毛で毛嚢炎になったらヒゲ剃りもしばらく控えた方が無難です。
人前に出るためにどうしても剃らないといけない場合は毛抜きよりもカミソリ、カミソリよりも電気シェイバーを使いましょう。刃は切れ味の良いものを使います。剃るときは毛の流れに逆らってはいけません。
他にも紫外線や空気中のほこりも刺激になるためマスクで保護します。マスクで荒れやすい方は、お肌にやさしい素材のマスクを使用ください。
生活習慣の改善も効果的です。
免疫を回復するために規則正しい生活を送り、しっかりと睡眠をとります。食事はバランスよく、ポリフェノールやビタミンC、Eなどの抗酸化物質を多めに摂るよう心がけます。
ストレスは適度な運動で上手に解消しましょう!

毛嚢炎は絶対につぶしちゃだめ!

毛嚢炎のケアで一番やってはいけないのは潰してしまうことです。
毛穴が化膿して周囲の皮膚組織を破壊する恐れがあり、完治してもクレーターのような跡が残ってしまいます。
同様に毛嚢炎の最中にムダ毛処理をするのも毛嚢炎の箇所を潰してしまう恐れがあるので避けましょう。
特にヒゲ脱毛した後の顔に毛嚢炎ができたら気になるかもしれませんが…ぐっと我慢です。
早く治したくてステロイド剤を塗りすぎるのもNGです。前述のとおり免疫作用を抑制するため菌の繁殖が促されて逆に治りが遅くなってしまいます。
炎症を抑えるために塗っているはずなのに…余計に炎症がひどくなってしまうという悪循環を繰り返すうちに依存する恐れもあります。
特に医師から処方されたものではなく、祖半の薬を使用している場合は注意が必要です。
このようにクリニックを受診せずいつまでも自己判断でケアするのも症状を長引かせる原因になります。1か月経っても改善の見込みがない場合はクリニックを受診しましょう。

コメント

  1. […] ヒゲ脱毛は毛嚢炎になりやすいので、施術後、お家に帰ってからも、清潔に保ち、保湿・消毒をこまめにお願いいたします。毛嚢炎について詳しく☛ヒゲ脱毛がしぶとく時間もかかる理由☛ […]